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企業サイトにオリジナルCMS開発をお勧めする理由
ある程度以上の規模のサイトへのCMS導入のサポート依頼をいただいたときには、オリジナルCMSの開発をお勧めする場合があります。
理由は以下のとおりです。
- 業務にあったシステム構築を行えば運用コストの削減効果が見込め、開発費用に対してつり合いがとれる
- 企業向けの高機能CMSを購入しても、ほとんどの機能は使用せず、それらが運用の邪魔になることさえある
- 高機能CMSのライセンス費用で必要最低限シンプルな機能は実現できる
もちろん完全に新造、フルスクラッチとなると予算は跳ね上がってきますが、SOY CMSをベースに開発するのであれば違います。画面の表示、データの保持といった部分はCMSそのままに、管理画面だけ業務の流れ(特に、どのような人がどこでどのような業務を担当するか)にあわせて設計、開発すればコストはミニマムです。
告知の通り、現在CMSの管理画面の入れ替えを行っているのですが、具体的にはこんな作業をしています。
- 変更したい管理画面の表示、入力項目にあわせてHTMLを用意する
- 元の管理画面のsoy:idを新しく用意したHTMLに追加する
このやり方はおなじみですよね、そう、SOY CMSは管理側もCMSのテンプレートと同じ記法で書かれています。より具体的には、たとえばログイン直後の画面
https://******/[CMSのインストールパス]/admin/
の管理画面であれば、ソースの中の
/admin/webapp/pages/IndexPage.html
が管理画面のテンプレートファイル、
/admin/webapp/pages/IndexPage.class.php
がそのテンプレートを制御するPHPのファイルです。このファイルにはIndexPage.htmlの中でsoy:idが付け足された部分
にどういう内容を表示するか記述されています。なので表示内容が変わらないのであれば、このファイルはそのままに、IndexPage.htmlだけを編集すればOKです。そう、SOY CMSと同じです。
他の画面についても同様で
https://******/[CMSのインストールパス]/admin/index.php/Site
を編集したければ
/admin/webapp/pages/Site/IndexPage.html
/admin/webapp/pages/Site/IndexPage.class.php
が対象のファイル、という具合にURLとパスの対応関係を追っていただければどのファイルを編集すればいいかが分かります。
つまり、このhtmlファイルやphpファイルに対して
- CMSの機能はそのままで一部の表示を削りたいのであれはhtmlファイルからそこを削る
- 注意書きを追加したいのならhtmlファイルに追加する
- 機能的に全く違う画面を作りたければ新しいファイルをhtmlとphpふたつセットで呼び出したいパスに作成し、使いたい機能を***Page.class.phpに他のファイルを参考に記述する
ただこういった作業を行うときに元のファイルをそのまま編集するとバージョンアップ時に支障が出るため、
エクストラモードでSOY_CMSの管理画面をカスタマイズする
を参考にエクストラモードを使ってください。
続きを読む【予告】近日中に大型バージョンアップを実施します
SOY CMSも最初の公開から約10年、大きなバージョンアップは行わずに来ましたが、近日中に大型の内容を実施する予定です。なお、互換性は維持し、既存バージョンからもそのまま移行していただける内容ですので、公開を待たずに今は既に配布中のものをご利用ください。
主な内容は以下の通りです。
管理画面の一新
管理画面のデザインがこのようなものに変わります。
今まで大型のバージョンアップを行わなかった最大の理由はSOY CMSの基本的な部分が極めてシンプルな作りをしていて、機能追加等はプラグイン、アプリによって行うという方針があったからですが、管理画面が取り残されて、HTMLやJavaScriptが古いままになってしまっていました。
また「管理画面のカスタマイズのしやすさ」もSOY CMSの大きな特徴ですが、開発元として関わらせていただいたサイトへの導入に際しては「新規の専用の管理画面の新造」という方法で対応することが多く、標準の管理画面の改善が後回しになってしまっていました。
今回のバージョンアップでは管理画面をBootstrapベースに変更することで、カスタマイズ性が大きく向上しています(メニューの追加やレイアウト変更、項目の追加がやりやすくなっています)。管理画面の新造方法、カスタマイズ方法についてはまた改めて記事にできたらと思いますが、限られた予算でも業務の実態に即したオリジナルCMSを開発することがより容易になりました。
また横長のディスプレイならびにスマートフォン等での操作性、作業性も向上しています。
PHP7対応
PHP7環境での動作に対応します。パフォーマンスの差などのデータはまた改めて公開します。
冒頭でも触れましたが、これらのバージョンアップは互換性を維持したまま行う予定です。ですので新バージョンの公開を待たず、今は既に配布中のバージョンをご利用ください。
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