WordPressテーマをSOY CMSに組み込んでみる、その4

前回までで一通りの更新、フォームの管理まで設定が完了しました。でもこれだけで運用をスタートさせると不便な場合があります。

  • 編集の頻度の高いところ・・・記事
  • 編集の頻度の低いところ・・・ページ(のテンプレート)

というのが大まかな役割分担なので、記事で管理していない場所でも、一ページだけの変更であればページのテンプレートを直接編集してしまえば済みます。ただ複数のページ(多くの場合、すべてのページ)にまたがって存在する部分、ヘッダーやフッター、サイドカラムなどを修正したいという場合にとても手間がかかります。

そういった場合にも、SOY CMSでは「記事」を使います(モジュールという機能も存在しますが廃止予定のため今は使わないでください。将来的にもっと便利な機能に置き換える予定です)。

2017.08.08 | Comments(0)

WordPressテーマをSOY CMSに組み込んでみる、その3

前回までの解説でトップページのお知らせ、ブログ部分とそのリンク先になる詳細ページ、またお知らせ、ブログの一覧ページの更新をCMSで行えるようになりました。

今回はお問合せフォームの設置について説明します。もとのWordPressのテーマにはこのようなフォームがあるので、これをSOY CMSの拡張機能「SOY Inquiry」で作成します。

2017.08.07 | Comments(0)

WordPressテーマをSOY CMSに組み込んでみる、その2

前回はトップページのお知らせ、ブログを更新できるところまで作業を行いました。元のWordPressテーマだとお知らせ等のタイトルには詳細ページへのリンクが張られています。また、お知らせ一覧のページも存在します。今回はその部分を設定していきます。


ブログの作成はSOY CMSでは「ブログページ」を使用します。テンプレートの記述方法は前回説明した「標準ページ」とほぼ同じですが

  • ブログページ一つで三種類のテンプレート(トップ、アーカイブ・カテゴリー、詳細)を持つこと
  • ラベルの使い方が異なること
  • ブログページでだけ使えるb_block:idがあること

が特徴です。


2017.08.06 | Comments(0)

WordPressテーマをSOY CMSに組み込んでみる、その1

以前告知させていただいたバージョンアップが遅れていてすみません。8月中旬にはベータ版を公開できる予定です。


さて、SOY CMSのお話をしていると「WordPressとどう違うの?」「テーマが充実していると使いやすいんだけど」というお話をよくされます。そこで今回はWordPressのテーマとして配布されているものをSOY CMSに組み込んでみるときにどういう作業になるのか順を追って説明してみようと思います。

テーマとしては、GPLライセンスで配布されているということで、こちらのサイトからダウンロードできるBizVektorを使わせていただきます。


WordPressサイトが完成している状態からSOY CMSでお知らせ、ブログの更新運用ができる状態になるまで、本記事で行う作業の総所要時間は慣れた人が行った場合で「約2時間程度」です(※WordPressの機能をフルコピーするというのではなく、あくまで基本的なサイトを基本的な運用ができる状態にセットアップする、という趣旨です)。

※以下、せっかくなので管理画面のキャプチャは新しいものにしていますが、デザインが異なるだけで基本的に現行バージョンも同じです。また長くなってしまうので数回に分けて書こうと思いますが、最終回にはセットアップが終わった状態のデータを配布する予定です。

2017.08.04 | Comments(0)

SOY CMSが得意とするサイトの種類・規模

もうずいぶん古い話ですが、SOY CMSの最初の公開時に「小規模サイト向け」と書いてしまったのは失敗だったなーと思っています。当時はサイトの規模の大小について認識が不十分でした。

SOY CMS導入事例一覧

をご覧いただけばお分かりいただけると思いますが、実際には幅広い規模、種類のサイトで導入を頂いており、他のよく使われているシステム(W等)と比べるとどちらかというと規模が大きいor要件が複雑なサイトに向いています(もちろん小さなサイトでも使えるのですが、その場合ゼロからHTMLを書き起こさないといけないというデメリットが相対的に大きくなってしまいます)。


今回は簡単に、どんなサイトであればSOY CMSを使っていただくメリットが大きいか、いくつか例をあげてみます。


1.複数のブログ型コンテンツがあり、サイト内の複数個所に自由にそれらの記事を呼び出したい場合

市町村公式サイトなどに多いと思いますが、複数のブログ状のコンテンツがあり、

  • それらを横断的に検索したい
  • 特定の種類(複数)の記事をサイト内の全ページに表示したい
  • 将来的にもコンテンツ種別を増やしたい

といった場合に、表示の設定を柔軟に行うことができます。


2.継続的な改修を行っていきたいサイト、特にECサイト

サイトを公開後もデザインの修正やコンテンツ・機能の追加を行いたい場合、それに必要なコストが小さくてすみます。特にEC(ショッピングカート)用システムではおそらく随一の柔軟性を誇るので、メリットは大きいです。


2.チェーン店等のサイトを統合管理したい場合

SOY CMSは一つのシステムで複数のサイトを管理できるので(サーバの設定、ドメインの設定は各種方法、パターンがあります)、チェーン店のサイトなど、複数のサイトを統合管理するのに向きます。たとえば本部と各店舗で編集・管理できるコンテンツを分けたい、各店舗での更新を本部が差し戻しすることもできるようにしたい、といった場合です。


3.管理側と公開側でネットワークを分けたい場合

CMS導入で注意しなければならないことの一つに、改ざんのリスクがあります。SOY CMSはサイトの表示に必要な部分と、管理に必要な部分(管理画面)が分かれているので、それぞれ別のサーバに設置、データベースは共通にすることで、管理側システムへの攻撃の対策になります。


4.他のシステムで動いているサイトのシステムだけ入れ替えたい場合

以前ブログでも書きましたが、公開側はできるだけそのままにシステムを入れ替えることには結構メリットがあります。地味な進め方なので予算はつきにくいかもしれませんが・・・たぶんかなりの多くのケースで、数年間の運用で見た時にはコスト削減効果があると思います。


5.大きなシステムで動いているサイトにページ、コンテンツを付け足したい場合

コンテンツと表示機能とが分離しているので、外部のシステムから持ってきたデータをあたかもCMSのデータのように扱う機能の開発が容易です。かなり複雑な開発もCMS内部で行える拡張機能の仕組み「SOY App」もあるので、エンタープライズCMSで運用されているサイトにページを付け足したい、ただそのCMS内部に置くとコストがかかりすぎるといった場合、また基幹システムからデータを引っ張ってきて表示に用いる場合などに向きます。


6.デザインにこだわりたい場合

どんなHTMLでもテンプレート化が楽なので、デザインにこだわりたいサイト(ECサイトを含む)には向いています。


もちろん他にも活躍するケースは多々あると思います。サイトで紹介してもよい事例をお持ちの方は是非ご連絡ください!

2017.07.06 | Comments(0)

豆式デスマーチ回避術(1)

SOY CMS/Shopはオープンソースライセンスで公開しているため、ご利用は用途を問わず無料です。じゃあ開発元は何で収入を得ているの?とよく聞かれます。主には

  • 制作・開発会社さまからのサポートご依頼
  • サイト運用者さまからのご依頼

でサポートやサイト構築のお手伝いをさせていただいているのですが、前者については「自社では対応が難しいお仕事」だけが集まってきます。単純に規模が大きかったり要件が複雑だったりで経験が無いから手伝ってというものもあるんですが、一定数「デスマーチになりそう」「もう半分デスマーチになってしまっている」お仕事が含まれてきます。だからそんなときの対処のノウハウが結構たまっています(もちろんCMSなのでWeb構築関連に限ったお話です)。


まず、そもそもですがデスマーチはなぜ起きるのか?というと、要件に対するリソース(予算、スケジュール)不足です。予算不足は技術ではどうしようもないので触れませんが、スケジュールについては手の打ちようはあります。

スケジュールが厳しくなる理由、厳しくなったときに起きる悪循環は大体こんな感じでしょう。

  • 要件定義・設計が遅れて実装に充てられる期間が削られた(でもリリース時期は動かない)
  • 実装に入ってから追加の要件が出てきた(でもリリース時期は動かない)
  • 途中で追加された要件についてもかたくなに要件定義→設計→実装→テストの手順を守ろうとして時間を食ってしまう
  • スケジュールが厳しいことが明白な段階になっても、プロジェクトの進行方法自体の見直しを行わない(当然進行速度は変わらないので「見通し通り」炎上する)
  • スケジュールが厳しいことが明白になったとき、人員の追加で巻き取ろうとして(プロジェクトの詳細を知らない)新規参加のメンバーへの説明の手間で却ってスケジュールが圧迫される

いずれにしろ「要件に関する意識のすりあわせが難しいこと」「イレギュラーへの対処自体を計画に織り込んでいないこと」が問題です。

こちらのブログでは何度かに分けて、こういった状況に対応するために、SOY CMS開発元ではどんなことをしているか説明をしていきたいと思います。

2017.06.27 | Comments(0)

工数削減だけじゃない、SOY CMS導入のメリット

SOY CMS/SOY Shopは他のCMSとどう違うんですか?


一番よく聞かれる質問です。端的には「HTML完成から組込み完了までの工数がとても少なくなります」「一度組み込んでからの修正がとても楽(HTMLだけ編集するコストとほぼ変わらない)です」というのが主な点ですが、この二つの特徴が合わさるともっと大きな長所が生まれます。


それは「段階的な組込み、修正が可能になること」です。


もともとあるテンプレートを少し修正して使用する場合は別にして、オリジナルのデザインでCMSを使用するときの手順は大体こんな風であることが多いと思います。

しかし、この方法だとこのような問題が発生します。


  • 要件定義で丁寧にドキュメントを作成しても、その内容についての理解が発注側と受注側とで違って、後になって「ここはこういう意味だろう」「いや、違います」といったすれ違いが発生する。
  • デザイン制作、システム開発が並行して進んでいる間、発注者がデザイナーの成果物(画像の印刷物である場合も)ばかりが見られて、プログラマーの成果物は(非専門家からみるとわかりにくいため)あまりちゃんとチェックされない。
  • 組込み完了後に初めて動作する状態でのチェックが行われ、結果「約束していた仕様と違うのではないか」「やはりここはこうしてほしい」といったクレームになる。
  • 組込み完了の時点で公開時期が迫っている中、修正箇所について再度の修正を避けるためにより厳密な要件定義を行おうとするとこのフローを再度行わねばならず状況が逼迫する

その点、SOY CMS/SOY Shopのテンプレートは

というコメントタグと独自属性値による制御なので「HTMLほとんどそのまま」「テンプレート化後もHTMLだと思って編集可能」という特徴があるため、(上記のワークフローでももちろん対応は可能なのですが)以下のような順番での開発が可能です。

この手順で開発を進めると、こんなメリットがあります。


  • 初期に「動作する状態での確認」をしてもらえるので、要件定義の時点で理解に齟齬があっても早期に修正できる(同じ手戻りでもプロジェクト末期ではなく初期に発生させることができる。手戻りは初期に近いほど対応コストが少なくて済む)。
  • 開発進行中も「動きが見えるものにどんどん実際の動きが追加されていく」ため、発注側の、実際に運用に携わるより多くの人が関心を持ちやすく、多角的なチェックを行うことができる。
  • 適当なところで区切りをつけて公開しても、その後の修正はジグザグを延長すればいいだけなので特段コストが変わることがない。多段階リリースが容易。継続的な改善を行いやすい。

デメリットは

  • 「手戻りは絶対に発生するもの」という認識が必要で、「いかに手戻りを減らすかが重要」という一般的なプロジェクトマネジメント手法の発想から自由にならないといけない。
  • 完全なデザイン確定前にHTMLでの制作に取り掛かるのが望ましいが、初期案は作り直しになる可能性がある。

という点ですが、後者についてはドキュメント作成のコストやリリース前の対応コストが削減できる分、トータルではほとんどの場合問題のないレベルに収まると思います。

2017.06.20 | Comments(0)

サイトの段階的リニューアル手順

SOY CMSの公式サイトをリニューアルしました。


今回のリニューアルの主な目的はスマートフォン等のデバイスでも見やすいサイトにするために、統合できるページは統合し、ボタン等のサイズを大きくすることでしたが、発信したい情報についてはリニューアル前と変わっていません。


そのため記事の内容を含めCMSの設定は極力維持したまま、主だったページのデザイン(テンプレート)のみを差し替えるということをしています。


以下に具体的な手順を説明します。

①移設作業のためのテストサーバを用意して、そこにSOY CMSをインストールします。

SOY CMSのデータベースのタイプは運用中のサイトと同じものを選択してください。作業用のサーバはローカルPCに立てるのが便利です。

インストール後、元のサイトと同じサイトIDでサイトを作成してください。

②運用中のサイトのデータベースを作業用サーバで作成したサイトのデータベースに上書きコピーします。

SQLite版だとファイルをコピーするだけです。MySQL版だと、一度ダンプして読み込んでください。この時点で、作業用サーバのCMSで作成したサイトにログインすれば、ページや記事の情報は元のサイトと同じものが表示されているはずです。

プラグインやカスタムスクリプトを利用している場合はそれらに関連するファイルもデータベースと一緒にコピーしてください。

③作業用サーバ上のCMSでデザインをリニューアルしたいページのテンプレートを編集する。

このときの作業は、新しいデザインのHTMLと元のページのテンプレートを並べて、新しいHTMLの対応する箇所にblock:idやcms:idを書き加えていくだけです。

このとき、新しいデザインで使用するCSSや画像等は作業用のサーバに設置してください。

作業用サーバは作業マシンのローカルに立てて「テンプレート同期プラグイン」を使用すると非常にスムーズに、使い慣れたエディタで作業を進められます。

変更が必要のない部分についてはこれだけで元通り記事が読み込まれますので、あとはブロック等の設定を必要なところだけ調整していきます。

共通パーツをブロック化している場合は、新しいデザインのパーツをCMSに登録していきます。


④作業用サーバのサイトのデータベースを運営中のサイトのデータベースにコピーする

先の手順の反対で、作業用サーバで設定の終わったサイトのデータベースを運営中のサーバのサイトに上書きコピーします。このとき新しいCSSや画像等は先にアップロードしておいてください。


これでサイトのリニューアル完了です。CMSの構造はそのままに、変更したいところだけをスムーズに変更することが出来ました。

2017.05.08 | Comments(0)

SOY Shopプラグインの解説 オーダーカスタムフィールド2

前回はオーダーカスタムフィールドのカート側の処理を見ました。

SOY Shopプラグインの解説 オーダーカスタムフィールド1


今回は管理画面側の処理を見てきたいと思います。


2015.02.12 | Comments(0)

SOY Shopプラグインの解説 オーダーカスタムフィールド1

カートの配送・支払の選択画面で入力できる項目を増やしたいとします。

その時にカスタマイズ用のカートを用意して対応でも良いですが、

カートのカスタマイズ カスタマイズ用のカートの準備


オーダーカスタムフィールドの拡張ポイントで増やすことも可能です。

SOY Shopプラグインの解説 拡張ポイントについて


オーダーカスタムフィールドで増やすと、

POSTの処理をプラグインの中で行えるので大変便利です。

2015.02.12 | Comments(0) | Trackback(0)

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